ドリップでは味わえない。エスプレッソの楽しみ方
若い頃、知らずにお店でエスプレッソを頼んでみたら、とっても小さいカップで出てきてびっくり!!
なんて経験はありませんか。おまけに一口飲んでみたら、目が飛び出るほどの苦さ。何でこんな苦いものが、商品として出てきたのか。お店の人が間違っちゃったのかな?
大丈夫、間違っていません。
でも、濃くて飲めない…。確かにそうですね。
エスプレッソの本場、イタリアでは砂糖を加えて飲むスタイルが主流だそうです。
エスプレッソにミルクと砂糖をたっぷりいれても、その香りは消えたりしません。深いコクと味わいは、アレンジすると、また違う顔を見せるのです。
日本では、ドリップコーヒーが主流ですから、エスプレッソもストレートで飲むのかな、と思うでしょう。エスプレッソは砂糖を入れてもいいし、カプチーノのようなアレンジで飲んでも美味しいコーヒーです。
にくまが働いていたイタリアンレストランや珈琲屋さんでは、ストレートの他、甘いアレンジから大人なアレンジも多数扱っていました。
自分の好みに合わせてオーダーするのが一番!
知らなくても美味しいけれど、知っていたらもっと美味しいエスプレッソ。美味しいエスプレッソの話を召し上がれ!
厚みに意味がある「エスプレッソカップ」
エスプレッソのカップは、小さいけれど分厚い作り。大きさは70ミリ程で、入れるエスプレッソは30ミリ程度。
少ないですね~。ですが、そんな事はありません。がつんとした深い味が、少量でも満足感を得られるようになっています。
でも、冷めると美味しくない…。そう、温度変化に弱いエスプレッソは冷めると美味しく飲めません。そこでカップの出番!カップの厚みのおかげで、エスプレッソの美味しさが守られています。
エスプレッソの表面を守るトラ
エスプレッソの表面にトラ柄に似た模様が浮き出ているのを見たこと、ありませんか?
淹れたてのエスプレッソには、トラ柄の膜が出来ます。この膜は、時間が経っても消えず、飲み終わりまで残ります。これがエスプレッソの香りや温度を守る蓋のような役割をするんですって。
分量で変わるエスプレッソの呼び名
エスプレッソは、その豆とお湯の分量によって呼び名が変化します。
エスプレッソの基本「エスプレッソ・ソロ」
ソロは英語に直すと、シングルのことで全てのエスプレッソはこれが基準。抽出したエスプレッソの分量は20~30ミリくらいで、温度は70度を下回るくらいが理想。バリスタのこだわりにより、多少分量にばらつきがあります。
ダブル「エスプレッソ・ドッピオ」
エスプレッソ・ソロの倍の量を「エスプレッソ・ドッピオ」と言います。これは、ダブルのこと。60ミリ近くを抽出するので、ソロでは少ないと思う方にはこちらがおすすめ。
淡いエスプレッソ「エスプレッソ・ルンゴ」
初めての方はこちらから。エスプレッソ・ソロと同じコーヒー豆で、倍の量を抽出したのが「エスプレッソ・ルンゴ」です。豆の量は同じなので、ソロよりも淡いエスプレッソになります。
ガツンと濃い「リストレット」
ソロのコーヒー豆の分量で、ソロの半分の分量を抽出したものを「リストレット」と言います。なぜそんな少量を濃く抽出するのかというと、コーヒー豆の美味しいところだけを抽出するから。
どうです?奥が深いでしょ、エスプレッソって。
お湯で割るアメリカーノ
アメリカーノは、エスプレッソをお湯で割ったものです。
こちらは、ドリップで淹れたアメリカンコーヒーとは違うもの。お湯で割っても、エスプレッソの香りや味は消えないので、ストレートで飲みたいのなら、このアメリカーノがおすすめです。
ドリップとも、アメリカンコーヒーとも違う香りと味。飲みやすいコーヒーなので、甘いお菓子と一緒に召し上がれ。
ラテアート
今や定番になっている、バリスタの絵心の見せ所。カフェラテやカプチーノの表面に絵を描くラテアートは、とても幸せな気持ちになれるメニュー。
以前はココアパウダーを振って描いていましたが、今はチョコレートシロップを使ったり、カラフルにしたり。スチームされたミルクの白いキャンバスに、次々に描かれるコーヒーアート!飲むのがもったいない気がしちゃいますよね。ですが、儚いからこそ、美しいもの。美味しく召し上がれ。
エスプレッソを使ったお菓子
エスプレッソを使って簡単に出来るのが、冷たいアイスクリームにあつあつのエスプレッソをかけて食べるデザートです。
アイスクリームが溶けかけているところを、救って口に運ぶととろりと甘く仄かに苦い味わい。冷たくて熱い、苦くて甘い。不思議な感覚。
アイスクリームは上質なものを使って、ちょっと洒落た時間を楽しんでみては如何?